DONUT

2020.06.01 upload

GOING UNDER GROUND インタビュー
何回も歌い直したというわけじゃなくてiPhoneのボイスメモで録ったファーストテイクなんですよ。それがそのまま音源になるっていう
――松本素生

ミュージシャンに取材すると、曲が思い浮かんだらICレコーダやiPhoneにとりあえず録音する、という話をよく聞く。しかしその最初にiPhoneに録音した音源がそのままリリースされるという話は聞いたことがない。散歩の帰りに出来た曲を松本素生がiPhoneに録音。それを曽我部恵一に送ったところ、プロデュースの話が決まり、曽我部恵一の意向で最初のテイクがまるまる使われ、新曲「望郷東京2020」(配信&ダウンロード)が誕生した。レコーディングは松本素生が録ったファーストテイクに中澤寛規、石原聡がそれぞれ自宅で音を重ねていくという方法で行われ、最後に曽我部恵一がまとめた。その結果、今までのGOING UNDER GROUNDにはないアレンジとアイディアが随所に散りばめられた作品に仕上がった。GOING UNDER GROUNDは事務所を離れ、3人で活動を始めた。それ以降、毎日のように新曲を生み続けているそうだ。「望郷東京2020」は、レコーディング・スタイルの面白さ以上に、スピード感とフットワークの良さを武器に活動を始めた現在のGOING UNDER GROUNDをかたちにしたところに意味があるように思う。ライブハウスがいつ再開されるかわからない今、GOING UNDER GROUNDは楽曲制作を軸に新たな地平を切り開こうとしている。

●取材・文=森内淳

―― 皆さん、お久しぶりです。お元気でしょうか?

松本素生 なんとかやってます(笑)。

―― 今日はリモートでインタビューなんですが、バンドにもコロナの影響が出ていると思うんですが。

松本 コロナが出てきたのが2月くらいだったじゃないですか。3月はもともと何の予定もなかったんですよ。

中澤寛規 ライブとかの予定はなかったですね。

松本 3月はレコーディングしたいな、みたいな感じで。そういった有意義な時間に使いたいな、とは思ってて。3月4月5月とそこまではスケジュールを入れてなかったんですよ。ま、でもライブは1本飛んだのかな。ワンマンライブも飛んでる。

石原聡 3本くらい飛んでる。

松本 ライブは3本飛んだのか。

中澤 飛びましたね。

石原 それは痛いと言えば痛いですけどね。

中澤 ライブが中止になったり延期になったりっていうのは現実的にあるんですけど。ま、これはどのアーティストも一緒なんで。もちろんライブハウスを押さえてたスケジュールとかもあって、それはちょっと相談しながら、秋以降にスライドするとか実務的なことはやってはいるんですけど、結局、先が見えないじゃないですか、正直言って。だからどうなってもいいように最低限のプランニングだけしておいて、あとはできることをやるという中で、今回の曲作りにも話がつながっていくと思うんですけど。

松本 音楽はライブだけではないから。逆に作品が作れるなということころもあって。そんなにやばいとは思ってないよね?

―― じゃGOINGのスタンスとしては、とりあえず今はライブのことは考えないで楽曲を形にしていこう、と。

松本 ずーっと新曲のデモを作ってて。感触としては、次に行けるんじゃないかという曲も結構あったんで、その辺の曲をあーだこーだ言いながら、まずはレコーディングをして、作品の出来を見て出そうかな、みたいな感じですね。

―― コロナ禍で考えやライフスタイルが変わった点はありますか?

松本 コロナによって緊急事態宣言が出されて、いろんな活動を止めてくださいねってなったときに、ライブがないとお金が入ってこないっていう現実的な問題がありつつも、僕ね、めちゃくちゃ楽しんでたんですよ。

―― 楽しんでた!?

松本 ずーっと家にいられるし、CDを引っ張り出して聴いたりとか、本を読んだりとか。高校生の頃の、お金はないけど時間だけはあった、みたいな、その感覚になっちゃったんですよね。天気がいいときはウォーキングしたりとか、老後の生活みたいで最高だな、と思って(笑)。夕方になったら「居酒屋 素生ちゃん」と称して飲みはじめて(笑)。で、もうコロナの前には戻れないなっていうか、バンドをやっていく中で、今まで通りには絶対にできないんだろうなって思ったときに、なんかね、むしろ清清したっていう気持ちになったんですよ。やっと集中して自分たちの音楽をやっていい時代が来たな、みたいな。

中澤 前向きだよね(笑)。

―― 1966年にビートルズがライブツアーを辞めたときの気分に近いかもしれませんね。

松本 近いかもしれないです(笑)。実際、曲がめちゃくちゃできるから、それをずっとノートに書いて、いい曲ができたら「今日は1日、最高!」みたいな感じですね。

―― そんな中、GOINGは新曲「望郷東京2020」を配信リリースしました。この曲はどういう過程で生まれたんですか?

松本 ある日、曽我部(恵一)さんが開いたカレー屋さんに行ってテイクアウトした帰り道に、もう本当に歌とメロディと全部できたんですよ。

―― 曲の構想とかもなしに?

松本 後付で分析すると、この曲には歴史が変わった狭間のところにいる高揚感みたいなもの、そこにいれた歓びや前には戻れない悲しさ、オリンピックのためにずっと動いていた東京というのは工事現場だらけで、僕らの好きな東京をめちゃくちゃにして、結局、オリンピックはできないじゃないかって気持ちとか、そういうことを井の頭通りを歩いているときに考えていたら、この曲が出来ました。ただなんでこういう歌詞になったのか全然わかんないんですよ。何の意図もないんです。ただ出てきた言葉を載せただけなんです。

―― コロナ禍の状況を受けて何かのメッセージを発信するというよりも、今の自分の心情に素直に寄り添ったという感覚なんですね。

松本 そうですね。だから「この曲はいいんじゃないか」と思ったんだろうな、と思います。これが「コロナの馬鹿野郎」っていう歌だと「才能ないな」ということで没にして終わってたと思います(笑)。意外とまだ才能は残ってたんだな、と思って(笑)。

―― 今回は曽我部恵一さんがプロデュースされたんですよね。

松本 家に帰ってギターを弾きながらiPhoneに録音したんですよ。「あ、これ、いい曲だな」と思ったので、曽我部さんに、カレーが美味しかったことと「帰り道に曲が出来たので最高の1日になりました」というメールを送ったら、「その曲を聴いてみたい」という話になって、「じゃすぐに送りますね」って言って、送ったテイクが、今回、そのまま使われてますね。

―― え、どういうことですか?

松本 僕ね、一回しか歌ってないんです。iPhoneのボイスメモで録って、こういう曲ですって送ったものを曽我部さんが聴いて「プロデュースしたい」ってなったんですよ。すぐにLINEが来て「リモートで全部やろう」っていうことになって、みんな会えないっていうリアリティの中で全部完結させようということになって。

―― じゃ歌い直すこともなく、散歩から帰ってきてiPhoneのボイスメモに録った、まさにそのときの歌と演奏がこれなんですね。

松本 そうなんです。このアコースティッグギターと一緒に、この部屋で一回録っただけなんです。

―― それに中澤さんと石原さんが音を加えた、と?

松本 ビートルズの「フリー・アズ・ア・バード」じゃないけど、メンバーにああしてほしい、こうしてほしいとかも一切言わないで、ただただ僕が最初に録った音源に音を重ねてもらう作業をやってもらいました。

―― ビートルズの「フリー・アズ・ア・バード」はジョン・レノンが亡くなる前に吹き込んでいた未完成のデモテープに3人が音を重ねてビートルズの新曲として仕上げたんですが、今回も松本さんが送ってきたデモに中澤さんと石原さんが自由に音を付けていったわけですね?

松本 曽我部さんが「あとは俺がまとめるから」って言いましたね。

―― 中澤さんはその話を聞いたときにどう思われましたか?

中澤 素生から「こんな曲が出来た、あんな曲が出来た」って、手書きの歌詞と一緒に僕らのグループLINEにボンボン曲が送られてきていた時期ではあるんですよ。1日に1曲から2曲送られてきてて。そういう流れがあった中で、「今日はこんな曲が出来た」と言って「望郷東京2020」が送られてきて。曽我部さんが「すぐ形にしよう」と提案してくれてる、と。それを聞いたときに、ようやくリモートというスタイルで曲を形にする理由ができたと思って。曲云々よりもその喜びの方が先だったですね。

―― どういうアプローチで作業を進めていったんですか?

中澤 素生は最初のテイクで終わりっていうことで。まさに「フリー・アズ・ア・バード」のジョン・レノンのようなことになっていて。素生はご存命なんですけど、僕らがこの曲の完成形を想像してギターなりベースなりを加えるっていうコンセプトを提案してくれたんで、さらに面白いな、と思って。もしかしたら素生もなんとなくイメージとか注文したいことがあったのかもしれないんですけど、とりあえず丸投げしてくれて。で、思ったようにギターを入れて、「なんかやっぱりドラムがほしいな」と思って、打ち込みでドラムを入れてみたりしたんですけど、結果、曽我部さんにバッサリいかれてるっていう(笑)。

―― バッサリいかれましたか(笑)。

中澤 でもそれもすごく面白いなと思って。メンバー3人だけのレコーディングだったら、おそらくそれが採用になっちゃうんで。そこに曽我部さんっていう、その曲に反応してくれた第三者の手が入ることによって、自分が想像しないものになったっていう。一緒にやってよかったと思っています。

―― これまでプロデューサーに曲を丸投げするという経験はあったんですか?

松本 ないですね。ただこっちの方が僕らに合ってますね。やり方的には。

―― 正直、これはアリだな、と思いました。

松本 ミュージシャン人生が長いから、レコーディング・スタジオでこういう風にマイクを立てて録らないと成立しないとか、なんとなくはあるんですけど、それと同時にそもそもレコーディングとはそんなもんじゃないっていうのがあるから、それがやっと体現できたというところも含めて、ものすごく僕らに合っていると思います。

―― 石原さんはこの曲を最初に聴いたとき、どういう印象を持たれましたか?

石原 もちろんいい曲だなっていうのが大前提にあって、それと一緒に曽我部さんと素生が盛り上がって「リモートで作ろうぜ」っていう熱がすごくて。それが伝わってきて、俺も盛り上がって。実は自宅にレコーディング機材を持っていなかったんです。レコーディングしようぜってなったときに、すぐにポチって。こんな状況下ですけど、気分が盛り上がっちゃったっていう。それが一番デカかったですね。素生がギターと歌を録ったものにナカザがギターとドラムを入れたものを俺が受け取って、ベースを入れるという過程で、今までこんなに2人のことを思ってレコーディングしたことないなって。

中澤 えー!?

―― はははははは。

松本 これ、たいそうな機材を買ったみたいに言ってるけど、僕も同じタイミングで機材を買ったんですけど、あのね、高校生とかが買うやつです(笑)。

中澤 いわゆるそういう宅録はメンバーの中では僕ぐらいしかやってなかったんで。僕もそんなにたいそうなことはやってないですけど、今回のレコーディングをきっかけに石原はまだしも素生みたいなアナログ人間がそういう機材の使い方を覚えるっていうのもなんか画期的でしたね(笑)。

松本 一切やったことなかったですからね。だから昨日もナカザから別の曲をデータでもらって、それに自分なりにもう一個トラックを追加して歌をあててみるとか、もうね、グラハム・ベルが電話を発明したぐらい画期的なことなんじゃないですか?

―― はははははは。

中澤 データでのやりとりはバンド史上初めてですね(笑)。

―― 初めてにも関わらずいい作品に仕上がったということはこの方法がバンドにフィットした証拠でもありますよね。

松本 フィットしまくってますね。

石原 最初、ちょっと音がしょぼいんじゃないかと思ってたんですけど、思った以上によく録れて。これだったらスタジオじゃなくてもいいのかなって思っちゃいましたね。スタジオにはもちろんスタジオの良さがあるんですけど。

松本 家で作ったときのムードもあるから、それに一番このやり方がフィットしているというか。これで普通にデモテープを録って、スタジオに入って録っていたら、こういう質感にはならなかっただろうし。そもそもどんな機材でもいいものはいいはずだというところにもう一回立ち返れたのも相当デカかった。

―― 最終的にはみなさんがレコーディングしたものを曽我部恵一さんが仕上げたわけですが、完成した「望郷東京2020」を最初に聴いたときの感想を教えてください。

松本 勃起したね。

中澤 ははははは。

松本 それくらい興奮したな。

―― それは作品が松本さんの想像の範疇を超えていたということですか?

松本 そもそもiPhoneのボイスメモで録ったファーストテイクなんですよね。何回も歌い直したというわけじゃなくて。それがそのまま音源になるっていうところもいいし。「それってやっちゃ駄目なんじゃない?」「それをやっちゃお終いじゃない?」っていうのをやった気持ちよさっていうか。ちんちん出しちゃ駄目なんじゃない?って言われるけど、出したくなるみたいな感覚に近いのかな。

―― だからある意味、パンクですよ。

松本 パンクですね。もともとの出発点はパンクだから。まるで高校生の夏休みを家で過ごしているような現在の感覚とシンクロしたんでしょうね、たぶん。曲ができてリリースするまでタイムラグもないし、自分たちでやったまんまだし。お寿司屋さんが目の前でお寿司を握って出した、みたいな。これからは何でも出来ちゃうな、と思って。

―― 中澤さんはどういう感想を持ちましたか?

中澤 さっきも言いましたけど、バッサリいったなっていう(笑)。種明かしではないですけど、イントロからエレキギターを入れて渡しているんですよ。ところが2コーラス目くらいまでエレキギターが出てこないという(笑)。でもその視点が面白いなって自分が思えているところもよかったし。それから今回はどうしてもドラムを入れたいな、と思ったんですよ。ただそれを誰かにやってもらうんじゃなくて、3人で完結させたいというのがあって、「ドラム入れていい?」っていうことだけメンバーに確認して、手打ちでドラムを入れたんですけど、それは曽我部さんも生かしてくれて。そこにエモーショナルな部分を感じてもらえて、ハモれたのかなっていう気が勝手にしてて。

松本 なるほどね。

中澤 いい意味で裏切ってくれてるし、いい意味でハモれたなって思いました。

―― 石原さんはどうですか?

石原 曽我部さんは「こういう状況の中でもみんなで曲を作ろう」というところを出してくれたんだと思いますね。素生がiPhoneで一発目に録ったテイクが使われてるじゃないですか。自分のパートじゃないからこそ「上手い下手じゃなくて、ファーストテイクがいい」ってわかるんですけど、いざ自分のことになると、「これでいいのかな、どうなのかな」ってこねくりまわしちゃうところがあると思うんですけど、そこを今回はそんなにテイクを録らないで送って。それを形にしてくれたのが曽我部さんだと思うんですよ。初期衝動じゃないけど、盛り上がっている熱をまとめてくれたと思います。

松本 あとね、曽我部さんにプロデュースをお願いするっていうことは、自分の中ではヒロトとマーシーにプロデュースを頼むのと同等なくらいなんですよね。それくらい影響を受けたミュージシャンだから、実はめちゃくちゃ恐かったんですけどね。変なことをやると「駄目だ、こいつ、だせーな」と思われるんじゃないかとか(笑)。

中澤 嫌われたくない、みたいな(笑)。

松本 そうそうそう(笑)。とりあえず言うことは聞いておこうかな、みたいな。「録り直しは駄目」って言われたら、録り直さないでおこう、とか。あとね、僕ら、初期のRCサクセションみたいになりたかったんですよ。それは去年からずーっと言ってて。そもそもドラムを入れて4人じゃなければライブもできないのかという疑問もあって、初期のRCを聴くと、ウッドベースとギター2本でめちゃくちゃエモいじゃないですか。ああいうバンドをやりたいというのがずーっとあったんですよね。だから今回、曽我部さんから3人だけでやろうっていう話をされたときに「あ、初期のRCみたいになれるぞ」って思いましたね。

―― この楽曲はアレンジやサウンドの感触も、今までにない新しいGOINGが聴けた手応えがあって、これからも曽我部さん的なプロデューサーを入れていくのもアリかな、と思うんですよね。

松本 そうですね。曲によっては誰かに丸投げしたりとかするのは全然アリだな、と思ったし。それから今回はバンドであるために作った曲というよりは、曲のためにみんながいたっていうことがデカかったと思います。今までだったら「この曲をステージで鳴らしたらどうなるのか?」ということを考えて作ってた部分もあるんですけど、それよりも「この曲が持ってるポテンシャルをどうやったら上げられるのか?」というところに焦点を当ててやれたのが今までと全然違うところだと思うんですよ。だからさっき言ってたビートルズがこれでライブをやらなくていいって思った感覚にもちょっと似てるところもあると思うんですよね。

―― ロック・バンドは今までライブを中心に物事を考えていましたが、現状ではライブができるのかどうかが未知数ということもありますからね。GOINGとしては当面はレコーディングアーティストとして走っていこうという感じなんですか。

松本 逆にこの状況下で音楽でどうにか食わなきゃいけないってことになってくると、せっかくこの曲を作ることで生まれた大事な気持ちがちょっと削がれちゃうな、と思ってて。好きな曲を作って発表して、それをお金に変えるのは全然いいけど、「やりたくないこととか、新しいシステムに挑戦しないと、これからは生き残れないよ」とか言わると、別に生き残れなくてもいいかな、と思う自分もいるんですよ。現状でもいい曲が発表できるんだから、別にいいか、これでって。

中澤 ソングライターはそれぐらいの気持ちでいてもらった方がいいよ。

松本 そうかもね。

中澤 メンバーだけが聴かせてもらってる曲がいっぱいあるんですけど、なんかこの人、今はどうでもいいんだろうなっていうのが根底にありますよ。だから清々しいんですよね、聴いてて。

松本 今回のことで曲が書けなくなっている人も絶対いるはずだから、そこじゃないところでやりたいんですよね。音楽が溢れ出てしょうがないっていう状況にしておきたいっていうか。音楽で食ってく方法を考えるよりも、そっちの方が大事っていうか。

中澤 あの曲の話してもいいの?

松本 「ヒロトとマーシー」?

中澤 うん(笑)。

松本 「ヒロトとマーシー」っていう曲を書いちゃってるんですよ(笑)。

―― はははははは。

中澤 これがね、いいんですよ。

松本 トピックとして書いたというよりは、単純に出てきちゃったんだからいいじゃん、いい曲じゃんってところだけなんですよ。

―― 14歳とか15歳の感覚ですよね。

松本 というよりも、ナカザが言ってたことがあってて、どうでもいいと思ってるんですよ、たぶん。

中澤 基本的には「ナイーブ素生ちゃん」なんで。だからそれぐらいの気持ちで書いてる曲の方が、俺は好きだな。

松本 でもその兆しはすでに「momotaro」のときからあったんだよね。

中澤 そうだね。

松本 今までのやり方はつまんないって自分たちでも気づいてたんだなっていう。新しい曲の方が全然いいから。それがずーっとあったんだけど、それが表に出るきっかけになったのが今回の「望郷東京2020」で。俺たちが思ってたことって全部正解だって思いましたね。だったら早くアルバムも作ろうぜっていうふうに、今はなってます。

―― アルバムは「望郷東京2020」の手法を踏襲するんですか?

松本 リモートで成立するんだったらリモートでもいいし、スタジオで一斉の声で録らないとできないなという曲もなんとなくあるから、そこは普通にスタジオに入って録っちゃおうかな、と思うんですけど。7月には出したいですね。

―― もうすぐじゃないですか。間に合うんですか?

中澤 形式にもよりますけどね。配信にするのかパッケージにするのかとか。なんかね、そこもあんまり深く考えてないんですよ(笑)。

松本 6月にもう1曲、出したくて。だからずーっと曲だけはリリースしているというスタンスでいたいんですよね。

―― この状況下でこんな前向きなインタビューができるとは思いませんでした(笑)。

松本 俺たち3人しかいないじゃないですか。組織を大きくしたり、維持するために云々とかいうのがないからこそ、こういうことを言っていられるんだと思うんですけど。でも、そういうふうに音楽をやりたいって言って3人でやり始めたから。いい曲を書いて、それを売って、ご飯を食べるという、それだけなんですよね。

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INFORMATION


ダウンロード版「望郷東京2020」
2020年5月30日(土)リリース
収録曲:1.望郷東京2020/2.固結び/3.望郷東京2020(naked iPhone ver.) /「望郷東京2020」「固結び」MVデータ/ジャケット、歌詞カードデータ/CDジャケットインレイ ペーパークラフトデータ
販売サイト:https://goingunderground.booth.pm
※「望郷東京2020」のみ各配信サイトで配信中


※ LIVE INFORMATION は公式サイトでご確認ください。

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